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飲食店における燃料電池コージェネレーションシステムおよび太陽光発電システムを活用したエネルギ―ミックスシステムの導入効果

​茨城大学 電力・エネルギーシステム研究室 長谷川湧哉

​研究背景

​日本では、2050年に温室効果ガスの排出を実質ゼロにする、カーボンニュートラルを実現する目標を掲げています。実現のためには、太陽光や水力、風力などの再生可能エネルギーを組み合わせて利用する、エネルギーミックスを活用する必要があります。

​カーボンニュートラル

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​研究目的

​エネルギーの地産地消

​本研究では飲食店に温室効果ガス排出の削減、エネルギー自給率、自家消費率(エネルギーの地産地消)の上昇を目的としたエネルギーミックスシステム導入の検討を行っています。

これによりカーボンニュートラル、エネルギー輸送による損失軽減、防災レジリエンス向上への貢献が期待できます。

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飲食店の特徴として電力の他に、お湯を多く利用します。給湯を行う際に多くの熱エネルギーが必要となるので、電力需要と熱需要の両方を考慮したエネルギーシステムを検討する必要があります。

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​研究内容

​エネルギーミックスシステムを学生食堂へ

​具体的には、茨城大学日立キャンパス学生食堂の電力需要と熱需要の実測データを元に、燃料電池コージェネレーションシステム、太陽光発電、太陽熱温水器、ヒートポンプ給湯を組み合わせたエネルギーミックスシステムの導入を検討します。

従来の電力会社からの電力供給とガス供給量と比較し、温室効果ガス削減率、一次エネルギー削減率、エネルギー自給率、自家消費率よりカーボンニュートラル実現可能性を評価します。

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​燃料電池とは、水素と酸素が反応し水に変化する過程で電力を生み出します。発電する過程で水が生成されるだけなので、温室効果ガスが発生しない発電方法です。

その際、排熱を再回収し、給湯するためのエネルギーとするのが、燃料電池コージェネレーションシステムです。

ヒートポンプ給湯とは、空気の熱や排熱等を集め、圧縮して高温にします。そして、その熱を給湯に利用するシステムです。エアコンと同じ仕組みで熱を生み出します。

実質的に必要なエネルギーは圧縮する際の電力のみであるので、温室効果ガスを発生せず給湯を行えます。

​様々なエネルギーの長所を生かしたエネルギーミックスシステムを今後研究していきます。

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代表日の電力需要

代表日の熱需要

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